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1985家族の実例
1985 FAMILY

CASE01

少しずつ暮らしを見直して1985家族を達成したKさんの場合

その家電本当に必要?少しずつ暮らしを見直して
家族みんなで1985家族を達成した岩国市Kさん家
1985 ACTION NAVI41%

1985家族1件目のご紹介は山口県岩国市のKさんご一家。
共働きのご夫婦と中学生の長女、小学生の長男・次女の5人家族です。
家を建てる前に300冊(!)もの本を読んでイメージを固められたという築3年の住まいは、ご家族のライフスタイルと気候にフィットしたおおらかな木の家でした。

建物・敷地のポイント

3年前に新築された二階建ての木造一戸建ては四方を道路が囲っていてどの隣家からも適度な距離が保たれています。それまで住まわれていた官舎が結露が酷く、カビも気になっていたので、風通しが良く、光もよく入るような土地を探されたそうです。
プランニングではその立地を活かしながら、卓越風向を意識して、南の窓から風が入り、北へと抜けていくよう間取りや窓が配置されました。

建築前には近所の方に風が吹いてくる方角をリサーチ!
実際に伺ってみると、リビング中央部まで南面の大きな窓・吹き抜けからの自然光が行き渡り、電気なしでも十分に明るさが確保されていました。
南面から三間以上離れているキッチンも照明の要らない明るさ

リビングでの工夫

まず驚くのが、Kさんのお宅のリビングにはテレビがありません。これがKさんご家族の暮らしぶりを如実に表しています。
「その家電、本当に必要?」と確認しながら購入したり使ったりされているので、意味もなくコンセントに繋ぎっぱなしの家電がありません。なんとなく習慣でつけてしまっているものって、テレビ以外にも暖房や照明など色々あるかもしれませんね。特にリビングは滞在時間が長くなることが多いので、使っている暖房や家電の使用時間を見直してみるのは有効かもしれません。
Kさんのお宅では、朝は時報代わりにラジオをつけたり、夜はご主人がCDをかける時もあるそうです。

暖房は夜寒い時間だけエアコンを使っています。夏も同じくどうしても暑い時間だけ4時間ほどエアコンをかけているそう。お伺いした3月上旬はようやく暖かくなり始めて、それでも最低気温は7℃でしたが息子さんも娘さんも裸足!
昼間はカーテンを開けてしっかり日射を取り入れるなど細かい配慮をしています。

この日の最高気温は17.9℃でしたが、室内は22℃でした。

家電の工夫

「その家電、本当に必要?」の精神は家中至る所に行き渡っています。キッチンに以前あったトースター、ガスコンロのグリルで事足りると気づいて処分してしまったそうです。
何より驚いたのが2階のコンセントの差さってなさ!必要なときに必要な分しか電気を使わないので、差しっぱなしという事がないんですね。

その他、ドライヤーを使っていなかったり、お掃除は箒がメインで掃除機は月に2回程度の使用だそうです。

台所での工夫

煮込み料理が多く、お鍋は圧力鍋を使用されています。圧力鍋を使用すると、普通のお鍋での調理よりもエネルギーは35%ほど削減できるんだそう。
調理時間も44%減(※圧力なべ協議会調べ)で共働きのご家族には嬉しいことばかりですね。

給湯の工夫

Kさんにお話を伺っていて特に気を配られているなと感じたのはお風呂に入る時の設定温度とお湯の量です。1985アクションナビに入力してみて、消費量が少し多いなと感じた時に設定温度に注目してみたそうです。
冬の設定温度はほぼ40℃、湯量は10目盛りのうちの4目盛りまでにしてみた結果、50%だった1985家族判定が41%に!元々少なかった消費量がここまで減るには相当な努力があったのでは・・・と想像したのですが、Kさん曰く「習慣だと思うので日々少しずつ気をつけることによって自然に身についたのでは」とのこと。
お話を伺っていても「これが我が家の普通」「特に何もしていない」というお答えが多かったのですが、小さいエネルギーでの暮らしが普段の生活にしっかり根付いているので、無理なく省エネできているのだなと感じました。
Kさんのアクションナビはこちら

エネルギー合計消費量の結果
給湯・冷房の削減努力の結果、冬に比べて夏・中間期の消費量が少なくなっている。
電気消費量の結果
家電、エアコンの消費の少なさが数字に表れている。

省エネに関するアンケートから

1985アクションナビに入力してみての感想・入力後に変わったことはありますか?
意識して前月や前年同月と比較することで、違いがどこにあるか考えて工夫できる点がまだあるか考えるようになった。
自分の行動は変えられても、他の人の行動を変えるのは難しいし、押しつけるとうまくいかないという事。価値観(やりたい事・大切に思う事)が違うとすり合わせが難しい。
夫の入るお風呂の湯の温度が火傷するぐらいだったのが下がった。
省エネに向かって今後しようと思っていることはありますか?
省エネも断捨離も「本当にそれは必要か」を一つ一つ問い直していく点で似ていると思います。
省エネだと「そのくらい」、断捨離だと「いつか使うかも」という気持ちを持つと前に進めないので今後もそういった意識を忘れずに、家族でその思いが共有できればと思います。
ウォンバットハットリが見た
省エネポイント

太陽光発電も太陽熱温水器もナシで41%をたたき出したKさんご家族。1件目からかなりの強者が現れました… 1985地域アドバイザー拠点の中川建設さんが3年前に建築したということで、建物の性能ももちろん担保されていますが「集まって暮らす」「保温しない」「夏と冬で手を加える」という 「省エネ暮らしの3原則」(←今私が作りました)が徹底されているのがその勝因のようです。 各自が個室で暮らすより、みんなができるだけ1つの空間で過ごせば、暖冷房・照明などをシェアできるので効果的です。Kさんのお宅は今はお子さんも個室を持っていないけれど、将来的には間取りが変えられるようになっています。その時にエネルギー消費量がどうなるかは少し懸念されているとおっしゃっていました。 「保温」は炊飯器や電気ポット、お風呂といった場面で使われている機能ですが、Kさん宅ではそのいずれも使われていません。 「夏と冬で手を加える」事によって、省エネだけでなく快適性がグンと向上します。冬は陽の光で暖かく、夏はグリーンカーテンや簾で涼しく、こんな風に季節に合わせて家族みんなで手をかけている。 省エネの工夫は、エネルギーや光熱費の事だけではない、別の意味で”あたたかい”効果を生んでいるなと実感しました。

詳細データ
住所山口県岩国市
構造木造在来工法 2階建
竣工2013年3月
断熱屋根:フェノバボード t45
壁:高性能グラスウール14k t85
床:フェノバボード t45 サッシ:アルミ樹脂複合 ペアガラス
給湯エコジョーズ
暖冷房エアコン1台
余談
1985地域アドバイザー拠点 中川建設 株式会社さん訪問

今回はKさんのお宅を建築した拠点さんの事務所にもお邪魔してきました! 2016年のお正月に事務所兼モデルハウス(兼社長のご自宅)を新築されたそうで、生まれたてほやほやの社長の娘さんにお出迎え頂きました。広島や山口の1985地域アドバイザー拠点他のメンバーで構成する「瀬戸内良質住宅研究会 レモンの家」のメンバーとしても活動されているという事で、瀬戸内の気候風土に合った住まいを体感できる空間になっています。実際に社長ご家族が住まわれているので、色々リアルです!ぜひお近くの方は立ち寄ってみてくださいね。(要予約) 1985地域アドバイザー拠点 中川建設 株式会社

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